メモリが挿さらない!!「あれ?」
ボードの基盤の直前までの複数回の抜き挿しで滑りをよくするだけ
初めて自作したとき、なんといってもこのマザーボードへのメモリ挿しほど、「あれ?」「?????」となった工程はありません。
とにかくかたくてなかなか挿さってくれません、そこでもう一度よく確認してみると・・・
- スロットの溝とメモリの側板が擦れてかたいだけで基盤や端子は関係していない。
- この溝さえ通過したら基盤と端子はすんなりとはまる。
- 要は、溝のすべりをよくする、たったこれだけ。
まず最初にメモリ側、マザーボード側のスロットそれぞれの原因箇所を確認してみましょう。
上記画像の明るく選択されている2ヵ所がメモリが挿さらない唯一の原因です。
そして下記画像がメモリを装着するスロット側です。一番上の赤い色のスロットには既にメモリが装着されています。そのほかの3つのスロットに新たに装着します。このマザーボードの場合は同じ色のスロットごとに装着します。(装着するスロットの指定はメーカー・マザーボードによって違ってくることがあります。)
基盤と端子の部分まで何度も力を入れての作業ではさすがに損傷の心配もありますが関係していないので、力を入れても大丈夫なわけです。
またこの工程はDDRシリーズ1~4共通です。早い話、いずれかのDDRメモリが挿しこめるようになれば他のシリーズも挿し込めます。
そのためこの作業は必ず、マザーボードのスロットにメモリの端子部分が接触する直前までの抜き挿しの繰り返しとなります。
では早速挿し直しです。
スロットの溝にメモリーの両端が擦れてかたくてはまらないのが原因なので全工程この部分に集中して作業します。
上からだけではなく左右にもメモリーの側面を押してスロットの溝を押し広げるように(つまり最初のスクロールに出ている側面押しです。)はめ込みます。
この作業はどう見ても”はめ込む”というよりは”押し込む”という表現のほうがぴったりですのでこの後はこちらの表現を使っていくことにします。
力の入れ具合と方向に注意してください!
かたいからといって最初からぐっと力を入れるのではなく、徐々に力を加えていきます。
またメモリもスロットも金属ではなく樹脂系の折れたりしやすいものですから、特に前後に強く揺さぶることは避けています。(実際、この前後の揺さぶりはまったくといっていいほど効果はありません。)
かたすぎるようになったらいったん真上に引き抜き同じ作業を繰り返していきます。
そして入りだしたらスロットの溝の真上部分を中心に左右同時、交互、上部そして側面といったようにメモリの端子がスロットに隠れだす直前まで指を当てて押しこんでゆきます。
まったく挿し込めない組み合わせってあるの?
どちらかのパーツが規格に合っていないということになるとおもいますがいずれも最先端の電子部品を作っているメーカーのパーツですからそんなことはまずないのではと・・・少なくとも自分はそういうメモリ、マザーボードにあたったことはありません。
しかし不良品など購入してまったく稼働しない、あるいはすぐに壊れるうようなパーツ(モニターなどの完成品も含めて)は何度も経験していますし(もちろん保証期間内なら交換してもらえます)、製造過程で何らかの事故、その後の検品でも見逃されたということもありえます。
このメモリの挿し込みはマザーボードとメモリの組み合わせによっては初めての時は特に「こんなに力を入れるの?」とおもわれるかもしれない作業です。・・が、決して「メモリをスロットに擦り(こすり)まくり、さらに前後に揺さぶりながら力任せにこじ入れる。」というようなことをする必要はありません。
それにもしそんなことをした場合マザーボード、メモリどちらかのあるいは最悪両方とも自己負担の大損失になりかねません。
自分ならこういった場合は、一旦作業を中止し、購入先のショップなどに相談します。
ここでひとまず、作業を中断します。そしてメモリが左右均等に挿さっているかをしっかり確認します。
実は最終的にメモリを押し込む直前のこのチェック、この工程が非常に重要だと考えています。なぜならここでもし斜めに挿さったままで押し込んでしまうと完全に挿さらず傾いた状態のままはまり込んでしまい、さらには取り外すことも出来なくなり破損させる可能性が出てきてしまうからです。
短時間で一気に押し込みます
確認した後、スロットの溝の真上部分にあるメモリーの背中の部分(上図の黄色い矢印の部分)に指を当てて一気に押し込んだのです。
次の瞬間には左右のツメが小気味よく「パチン!パチン!」と音をたててメモリの切り欠きにはまり込んでもとの定位置に戻りました。
この最後の押し込みは、0.1~0.2秒ほど、ほんの一瞬です。
CPUクーラーのところでも書いたのと同じです。
小気味の良い音でわかります ♪♪
クーラーやメモリを装着するとき、うまくいった場合「パチン!」という小気味の良い乾いた音が聞こえます。(メモリの場合はメモリスロットのツメがメモリの切り欠きの部分にはまり込む音、インテルリテールクーラーの場合はクーラーのピンがマザーボードの穴に完全にはまり込んだ時の音です。)同時に2ヵ所押し込むのが基本ですから最もうまくいった場合は「パチン!パチン!」ではなく「パチン!」の一回しか聞こえなくても2ヶ所とも見事にはまり込んでいるので気分のいいものです。
反対に音がしなかったり、小さく「ボチ」などという暗い湿気た音がしたときは失敗している可能性が高いようです。
パソコンの組み立てだけではなく多くの「パチンとはめ込む」といった作業では、成功するとこの「パチン!」が聞こえるので、聞こえる音をうまくいったかどうかの目安の一つにしています。
静電気
静電気にメモリを吹っ飛ばされたことがあります。・・・
・・・こっちも静電気の野郎を吹っ飛ばしてやりたい気分です。
自作パソコンの世界はもとより電子機器を扱う上で、この疫病神=貧乏神への対策は必須です。 対策の方法はいくつかありますが基本、「作業前に何か金属に触れればそれで大丈夫」です。
長年これでうまくやっています。
「でも、PCパーツを静電気に吹っ飛ばされたっていまいったじゃない!?」・・・そういわれれば返す言葉もなくお恥ずかしい限りです。
実はこの「作業前に金属に触れる」というシンプルかつコストのかからない手法が持つ唯一の欠点、それが「どきどき忘れる」ということです。自分もこれをやらかしたのです。
要は忘れなければいいのです。「自作パソコンをやるときは常に周りを疫病神(静電気)がうろついている・・・」という意識をしっかりと持ち合わせていれば、こやつなど恐るるには足りません。
それでもまだ不安がおありなら・・・自作パソコンの静電気対策、忘れてやしませんか?自作パソコンに潜む落とし穴
この最後の押し込みでもたつくとうまくいかないことがこれ以降も何度かありました。
これでもまだ、しぶとく完全に挿さらないメモリ君ももちろんいます。
しかしその場合でも左右どちらかのツメが後2㍉ほどではまるところまで来ている場合がほとんどなのでこの場合は、さらに同じ押し込みを繰り返します。
これくらいなら大丈夫?
はい、大丈夫です。
左右の円内、向かって左側のツメはしっかりはまり込んでいますが右側のツメは完全にははまり込んでおらずツメが少し斜めになっているのがお判りいただけるとおもいます。
しかしこの程度なら問題ありません。正常に作動しますし、事実自分自身うっかりこの状態で何日も使用したことがあります。
しかしだからといっていいわけではありません。気が付いたらはめ込んでおきましょう。この程度なら上から押し込まなくてもメモリとツメを強くつまむとはまります。(この画像を撮影したあともそうしました。)
スロットの両端の底には、メモリを挿したときにツメを戻す、そして逆にツメを開いたときにはメモリをスロットから押し出すために、ツメのもう一方の先(駒)があり、メモリが挿さっていないときにツメを開くとその部分が底から少し上がっているのが見えます。
これを先に確認しておくとメモリが装着されてゆく工程でメモリのツメが上がってメモリにはまり込んで固定する仕組みが見えてきます。
先に仕組みを確認しておくことで作業中の戸惑い(たとえばこのケースの場合、どのくらい押し込んだらスロットのツメが上がりだすのかといったことです。)をかなり軽減することが出来ます。
ちなみに取り外すときはツメを開くだけでメモリが浮き上がってきて簡単にはずせます。
(つまり、上記画像の小さな円内の白い駒がメモリを押し出しているわけです。)
あまりにもあっさりしていて拍子抜けするくらいです。
メモリによっては、単に外れるだけではなく、ビックリ箱(古すぎてビックリ箱そのものをご存じないかもしれませんが)の中身のように飛び出して、マザーボードの上に転がってしまうものもあったくらいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。ではまた。
目次
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